本場大島紬 x ARLNATA SPECIAL COLLECTION

MIZEN COLLECTION Vo.1 MIZEN BLUE 「勝」~SHO~
MIZEN(ミゼン)は、『人と人とのつながりを感じられることこそが
ラグジュアリー』という理念のもと、日本の伝統的技術を担う職人達が主役となる
ラグジュアリーブランドを築き上げるプロジェクト。
日本の伝統技術を現代のライフスタイルに合った形でデザインし
日本のみならず全世界へ向けて提案することで高度な技術を持った職人の地位向上
そしてその産業の持続可能性を高めていくことを目指しています。
MIZENが企画する今回のコラボレーションは
鹿児島県の伝統的工芸品の一つである 本場大島紬と木工アーティスト「Junichi Hozono」
21日から23日の3日間はアーティストの寶園純一氏にもお越しいただき
同氏の想いと直接つながれる機会をご用意しております。
また、プロジェクトのために作成したMIZENオリジナル柄本場大島紬
MIZEN BLUE 「勝」~SHO~「華絣・勝」を使用して仕立てた洋服も発表致します。
COLLECTION

シングルレイヤーコート/メンズ
MEN’S SIZE:3(M),4(L),5(XL)
WOMEN’S SIZE:1(S),2(M)
ジャケットのように構築的に、シャツのように軽やかで、コートのように纏う仕立ての
一見矛盾する要素を一着にまとめた挑戦的なモデル。
全体的に見返しがなく、薄くしなやかで、構造として必要な部分のみ
フラシの芯を手刺しで留め付けた。
前開きに差し込んだオリジナルで作成したメタルプレートや、斜めに交差するように
デザインされたオリジナルのバックルも特徴の新作コート。
アップグレード版の螺鈿仕立てもオプションで選択可能。


スラッシュブルゾン / レディス
お仕立て代:¥209,000~
ARLNATA初となる前開きファスナーで、マニッシュなスタイル。
反物巾を活かしながら前身頃から後見頃まで一枚断ちされたパターンが大きな特徴です。
スラッシュコレクションを象徴する背中のレース編みのテープはARLNATAオリジナルで
作成したものを使用しています。前身頃のデザイン違いでメンズもご用意しています。

HONBA OHSHIMA TSUMUGI
オリジナル MIZEN BLUE 「勝」 ~SHO~
本場大島紬 枡屋儀兵衛
反物名 「華かすり 勝」

株式会社枡儀会長 上田真三氏より、本場大島紬 オリジナル柄について
柄は経緯絣で構成されている手織りの本場奄美大島紬です。
小さな花の形をした絣模様を考案したのがこのシリーズの最初で、その時にこれらを華絣と名付けました。
主に緯糸だけで作る絣模様なので、大きさや配列を比較的自由に変えることが出来、
次々と新しい柄を作ることが可能となりました。この華絣をベースとして泥藍染を施し、
今回のMIZENのテーマ「勝ち色」のイメージとして、等間隔に入った経緯糸には赤と黄色を摺り込みました。


本場大島紬 HONBA OHSHIMA TSUMUGI
本場大島紬とは経済産業大臣指定の伝統的工芸品で、鹿児島県奄美大島を起源としています。
古くから着物生地として絶大な人気を誇った理由は、美しい光沢と滑らかな風合い、
そこに表現される多彩な柄とその背景にある世界屈指の技術にあります。
紬(つむぎ)という名ではあるものの、繊細な柄を追い求める過程で紬糸から生糸に原材料を変え、
滑らかな風合いと美しい光沢を手に入れた大島紬は目覚ましい発展を遂げました。
締機(しめばた)という独特の機織りを用いて表現される「絣」は世界の絣織物の中でも他に類を見ないほど細かく、
その技術に裏付けされた表現は多くの人を魅了してきました。
奄美大島でのみ見られる泥による染色も大島紬をブランドたらしめる大きな要素です。
着物地の織物として一大ブームを築いた大島紬ですが、物価の上昇や戦後の着物離れ、
職人の高齢化等様々な要因により減産し続け、その技術の継承は危機的状況を迎えています。
MIZEN
「余白を楽しむプロジェクト」
A Project to Interpret the Unseen
MIZENは 目に映る美しさの奥に広がる産地の風土や歴史 職人の技術 そして生き様といった『余白』こそが我々の作品の本質的な価値であると考えています。
現代のファッションは 瞬間的で視覚的な刺激が重視されるがあまり過度なスピードが求められています。
その加速された消費の世界では本来時間をかけて丁寧に仕上げられるべき手仕事が評価の舞台にすら立つことができません。
伝統技術の衰退は我々一人ひとりが無自覚に求めている『欲望の速度』によって引き起こされているのです。
だからこそ私たちはそのスピードを緩めたときに見えてくる新鮮で豊かな世界を作品を通じて提示したいと考えています。
MIZENが目指す道は現代の流れに逆行する 静的で悠然とした美の在り方への挑戦かもしれません。
しかし日本にはかつて「余白を楽しむ」という価値観が確かに存在していましたそれはものの奥に潜む物語や気配を自ら感じ取り想像し心を満たす行為であり日本人が長い歴史の中で培ってきた美意識でもあります。
私たちは 現代の人々が忘れかけているこの感性を日本各地に点在する伝統技術とともに再び呼び覚まし世界へと届けていきたいと考えています。
そしてその余白に自ら気づき 埋めていく過程に喜びや幸せを感じられることこそが物質的経済的なラグジュアリーとは異なる精神的な新たなラグジュアリーの在り方だと信じています。
MIZENは「余白を楽しむプロジェクト」として日本の伝統技術を「ブランド」として昇華させるために職人たちの手仕事とその奥に眠る物語を洋服という形にのせ新たなラグジュアリーの可能性を問い続けていきます。