MIZEN BLUE「勝」SHO 南風原花織 x ARLNATA

MIZEN COLLECTION Vo.1 MIZEN BLUE 「勝」~SHO~
MIZEN(ミゼン)は、『人と人とのつながりを感じられることこそがラグジュアリー』という理念のもと、
日本の伝統的技術を担う職人達が主役となるラグジュアリーブランドを築き上げるプロジェクト。
日本の伝統技術を現代のライフスタイルに合った形でデザインし、
日本のみならず全世界へ向けて提案することで、高度な技術を持った職人の地位向上、
そしてその産業の持続可能性を高めていくことを目指しています。
2024年4月は沖縄県工芸品である南風原花織と、元「Hermes」とのコラボレーションをMIZENがプロデュース。
プロジェクトのために作成したオリジナル柄、
南風原花織 MIZEN BLUE 「勝」~SHO~「両面花織・クヮンクヮン花織」を使用して仕立てた洋服も発表致します。
COLLECTION

JNSS01
スリーブレスシャツ/レディス
シャツ仕立ての短めの着丈が軽やかな印象のノースリーブシャツ。
肩先のスリット明き、前中心から少しずらした位置のボタン、
前立ての配色ステッチのアクセント、
細部にMIZEN的提案が散りばめられたデザインです。
JFLS01
シフテッドレイヤーミニスカート/レディス
ウール生地と交互に切り替え、前身頃で重ねたタイトな
シルエットのミニスカート。太めのウエストベルトには、
左側に細い切り替えを入れてアクセントに。
ボタンをずらしてファスナーを閉じれば、重ねた前身頃が
斜めにずれてアシンメトリックなシルエットへ。


JAOP02
Vネックレイヤードアシンメトリックフレアドレス/レディス
身頃部分は、約38c巾という着物の反物巾を活かしながら
横方向に繋がったインナーに、上から前身頃から後身頃まで
一枚裁ちされたパターンを重ねたVネック。スカート部分も
反物巾から台形に裁断した型紙を繋げることでボリュームを
はらませ、直線部分には、MIZENオリジナルの
レーステープでアクセントを加えました。
反物一反分を使用した贅沢な一着です。

HAEBARU HANA ORI
オリジナルMIZEN BLUE 「勝」~SHO~
南風原花織
反物名「両面花織・クヮンクヮン花織(りょうめんはなおり・くゎんくゎんはなおり)」

沖縄はかつて琉球王国として、中国、東南アジア、日本などの中継貿易を通して
富や繁栄の時代を築いてきました。様々な国々との交流の中で琉球が学び取ったものは、
武力による解決ではなく友好による共生の思想であり、それが“勝つ”に値する事だと考えます。
他国の異文化を吸収して変化してきた沖縄の伝統工芸が、MIZENさんと共有することで
また新たな文化となり、人々に波及していくことを願いデザインしました。
南風原で昔から使われている絣文様をベースに“MIZEN”のロゴの要素を少しミックスした柄と、
空気を含むような軽やかな手織りの布で、新たな風が表現できたらと思います。


南風原花織 HAEBARU HANA ORI
明治の頃から親から子へと伝承されてきた南風原花織。
1914(大正3年)に南風原村立補修学校が設立され、多くの女性が花織の技術を習得。
先祖代々伝わる花織の技術が合わさって、独自の技術に発展していきました。
戦後は、生き残った人たちが貧窮生活の中からあらゆる材料をかき集め、
再興に向け織物の生産に尽力し、現代においても時代のニーズに応じて
改良されながら織り続けられています。
MIZEN
「余白を楽しむプロジェクト」
A Project to Interpret the Unseen
MIZENは 目に映る美しさの奥に広がる産地の風土や歴史 職人の技術 そして生き様といった『余白』こそが我々の作品の本質的な価値であると考えています。
現代のファッションは 瞬間的で視覚的な刺激が重視されるがあまり過度なスピードが求められています。
その加速された消費の世界では本来時間をかけて丁寧に仕上げられるべき手仕事が評価の舞台にすら立つことができません。
伝統技術の衰退は我々一人ひとりが無自覚に求めている『欲望の速度』によって引き起こされているのです。
だからこそ私たちはそのスピードを緩めたときに見えてくる新鮮で豊かな世界を作品を通じて提示したいと考えています。
MIZENが目指す道は現代の流れに逆行する 静的で悠然とした美の在り方への挑戦かもしれません。
しかし日本にはかつて「余白を楽しむ」という価値観が確かに存在していましたそれはものの奥に潜む物語や気配を自ら感じ取り想像し心を満たす行為であり日本人が長い歴史の中で培ってきた美意識でもあります。
私たちは 現代の人々が忘れかけているこの感性を日本各地に点在する伝統技術とともに再び呼び覚まし世界へと届けていきたいと考えています。
そしてその余白に自ら気づき 埋めていく過程に喜びや幸せを感じられることこそが物質的経済的なラグジュアリーとは異なる精神的な新たなラグジュアリーの在り方だと信じています。
MIZENは「余白を楽しむプロジェクト」として日本の伝統技術を「ブランド」として昇華させるために職人たちの手仕事とその奥に眠る物語を洋服という形にのせ新たなラグジュアリーの可能性を問い続けていきます。