MIZEN BLUE「勝」久留米絣 x ARLNATA

MIZEN COLLECTION Vo.1 MIZEN BLUE 「勝」~SHO~
MIZENは、『人と人とのつながりを感じられることこそがラグジュアリー』という理念のもと
日本の伝統的技術を担う職人達が主役となるラグジュアリーブランドを築き上げるプロジェクト。
日本の伝統技術を現代のライフスタイルに合った形でデザインし、日本のみならず全世界へ向けて提案することで、
高度な技術を持った職人の地位向上、そしてその産業の持続可能性を高めていくことを目指しています。
2023年2月は福岡県の伝統的工芸品の一つである久留米絣と、元「Hermes」のデザイナーが
高級紬などの反物から洋服をお仕立てするARLNATA<アルルナータ>とのコラボレーションをMIZENがプロデュース。
MIZEN プロジェクトVol.1のために作成したオリジナルの反物
MIZEN BLUE 勝 ~SHO~ 「勝蜻蛉(かちとんぼ)」や、産地から直接仕入れた
織元(坂田織物、下川織物、野村織物)の反物を使用して仕立てた洋服を発表致します。
なお、今回のイベントのギャラリー内装はフローラルアーティストとして世界的に活躍されており、
伝統技術の新たな価値を創造し発信するMIZENの理念に共感をしていただいている、
花匠 佐々木直喜氏に手がけていただきます。
COLLECTION


ワンピースコート / レディス
本体価格 ¥165,000
シャツコートの様な仕立てながらワンピースとしても着用できるモデル。
短くも袖口が広く幅広なカフスが特徴で、折り返して着ることで袖口の大きなアクセントに。
身頃裾の地の目を90度変えた切替え、脇に入ったスリットも特徴。
前を開けてコートとして着用すれば、マニッシュな印象に、
ボタンを閉じてベルト紐を結べばフェミニンさが増す、二面性を持った一品。

KURUME KASURI
オリジナルMIZEN BLUE 「勝」~SHO~
久留米絣 坂田織物
反物名「勝蜻蛉」

坂田織物にアーカイブとして残る「勝虫」と呼ばれるトンボの絣柄の反物がきっかけで、
その図柄のベースを鉄紺に、そして「勝」のイメージ色として
白、黄のストライプを加えることで今回のテーマを表現する柄に仕上げました。


久留米絣 KURUME KASURI
久留米絣は、福岡県南部の筑後地方一帯で製造されている綿織物で、
織られることで浮かび上がる柄がかすれて見える事から“かすり(絣)”と名付けられたとも言われています。
括り(くくり)とよばれる技法で、綿の糸束を図案に応じて括った状態で染色し、
その染まった糸束を解くことで糸に柄が現れます。
このように、あらかじめ染め分けられた糸を使って織り上げることで柄に微妙なズレが生じ、
独特なかすれ模様が現れます。
伊予絣、備後絣とともに日本三大絣の一つとも言われています。
必要に応じて適宜機械化を図ることで、昔ながらの表情を損なうことなく
生産している織元も存在し、色柄も多様性に富んだ織物です。
洋装との相性も良く、現代においては身近に絣の持ち味を肌で感じる事ができます。
MIZEN
「余白を楽しむプロジェクト」
A Project to Interpret the Unseen
MIZENは 目に映る美しさの奥に広がる産地の風土や歴史 職人の技術 そして生き様といった『余白』こそが我々の作品の本質的な価値であると考えています。
現代のファッションは 瞬間的で視覚的な刺激が重視されるがあまり過度なスピードが求められています。
その加速された消費の世界では本来時間をかけて丁寧に仕上げられるべき手仕事が評価の舞台にすら立つことができません。
伝統技術の衰退は我々一人ひとりが無自覚に求めている『欲望の速度』によって引き起こされているのです。
だからこそ私たちはそのスピードを緩めたときに見えてくる新鮮で豊かな世界を作品を通じて提示したいと考えています。
MIZENが目指す道は現代の流れに逆行する 静的で悠然とした美の在り方への挑戦かもしれません。
しかし日本にはかつて「余白を楽しむ」という価値観が確かに存在していましたそれはものの奥に潜む物語や気配を自ら感じ取り想像し心を満たす行為であり日本人が長い歴史の中で培ってきた美意識でもあります。
私たちは 現代の人々が忘れかけているこの感性を日本各地に点在する伝統技術とともに再び呼び覚まし世界へと届けていきたいと考えています。
そしてその余白に自ら気づき 埋めていく過程に喜びや幸せを感じられることこそが物質的経済的なラグジュアリーとは異なる精神的な新たなラグジュアリーの在り方だと信じています。
MIZENは「余白を楽しむプロジェクト」として日本の伝統技術を「ブランド」として昇華させるために職人たちの手仕事とその奥に眠る物語を洋服という形にのせ新たなラグジュアリーの可能性を問い続けていきます。