MIZEN BLUE「勝」SHO 螺鈿織 x ARLNATA

MIZEN COLLECTION Vo.1 MIZEN BLUE 「勝」~SHO~

MIZEN(ミゼン)は、『人と人とのつながりを感じられることこそがラグジュアリー』という理念のもと、
日本の伝統的技術を担う職人達が主役となるラグジュアリーブランドを築き上げるプロジェクト。

日本の伝統技術を現代のライフスタイルに合った形でデザインし、日本のみならず全世界へ向けて提案することで、
高度な技術を持った職人の地位向上、そしてその産業の持続可能性を高めていくことを目指しています。

2023年9月は京都府京丹後市の螺鈿織と、元「Hermes」のデザイナーが高級紬などの反物から洋服をお仕立てする
ARLNATA〈アルルナータ〉とのコラボレーションをMIZENがプロデュース。

プロジェクトのために作成したオリジナル柄、螺鈿織 MIZEN BLUE 「勝」~SHO~「二丁錦地螺鈿織 矢羽根文様」
「錦地螺鈿織 大矢羽根文様」を使用して仕立てた洋服も発表致します。

COLLECTION

JJPS

Vネック帯レイヤードジャンプスーツ / レディス
V-NECK OBI LAYERD JUMP SUIT / WOMEN

帯柄名:二丁錦地螺鈿織

帯柄名:錦地螺鈿織 大矢羽根文様

約32c巾の一本の帯を前身頃から後身頃まで廻し
身頃と衿ぐりで組み合わせたパターンが特徴のジャンプスーツ。
パンツの裾にも帯を利用したパーツを横方向に切り替え
帯の耳端には、随所にラメ糸を編み込んだMIZENオリジナルのレーステープを
あしらった、非日常の特別な機会に適した一品です。

RADEN ORI
オリジナルMIZEN BLUE 「勝」~SHO~

初詣の際に用いられる破魔矢に通じ
邪気や厄払いを払う文様。
武家では尚武(武事を貴ぶこと)に繋がるものとされた。

作成についての工夫
〇錦の織組織、経糸の黒、緯糸の紺2色の組み合わせによって、希望された色にすること
〇見た目を整えるための矢羽根文様の羽部の角度調整

螺鈿織 RADEN ORI

「貝殻を織物にできたら」
1970年代、貝殻の持つ海の輝きに捕りつかれた丹後の織物業者、
民谷勝一郎は約2年の研究を経てこれを現実のものとしました。

螺鈿の螺は貝殻を、鈿は細工のことをあらわします。
日本では漆の加飾として発展し、蒔絵の技法の名称として定着しました。
この「螺鈿」と織物伝統技法「引き箔」を融合し、新しい技術「螺鈿織」が生まれました。

和紙の上に 薄く板状にした貝殻を形に切って貼りつけ、
これを糸状に細く裁断したものを緯糸として織り込むというものです。
今までの概念を破り、柔軟性をもった織物として貝殻のもつ海の煌めきが表現されています。

MIZEN

「余白を楽しむプロジェクト」
A Project to Interpret the Unseen

MIZENは 目に映る美しさの奥に広がる産地の風土や歴史 職人の技術 そして生き様といった『余白』こそが我々の作品の本質的な価値であると考えています。
現代のファッションは 瞬間的で視覚的な刺激が重視されるがあまり過度なスピードが求められています。
その加速された消費の世界では本来時間をかけて丁寧に仕上げられるべき手仕事が評価の舞台にすら立つことができません。
伝統技術の衰退は我々一人ひとりが無自覚に求めている『欲望の速度』によって引き起こされているのです。
だからこそ私たちはそのスピードを緩めたときに見えてくる新鮮で豊かな世界を作品を通じて提示したいと考えています。
MIZENが目指す道は現代の流れに逆行する 静的で悠然とした美の在り方への挑戦かもしれません。
しかし日本にはかつて「余白を楽しむ」という価値観が確かに存在していましたそれはものの奥に潜む物語や気配を自ら感じ取り想像し心を満たす行為であり日本人が長い歴史の中で培ってきた美意識でもあります。
私たちは 現代の人々が忘れかけているこの感性を日本各地に点在する伝統技術とともに再び呼び覚まし世界へと届けていきたいと考えています。
そしてその余白に自ら気づき 埋めていく過程に喜びや幸せを感じられることこそが物質的経済的なラグジュアリーとは異なる精神的な新たなラグジュアリーの在り方だと信じています。
MIZENは「余白を楽しむプロジェクト」として日本の伝統技術を「ブランド」として昇華させるために職人たちの手仕事とその奥に眠る物語を洋服という形にのせ新たなラグジュアリーの可能性を問い続けていきます。