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牛首紬

USHIKUBI TSUMUGI

石川県 ISHIKAWA PREF

自然と人の心、そして職人の技が織りなす紬

石川県、白山の麓、白峰(旧牛首村)に800年以上の昔から続く伝統の織物。

二頭の蚕が共同で一個の繭を作り上げた「玉繭」から挽き出された玉糸を主として使用し、
織り上げられた牛首紬は弾力性・伸張性に優れ、「釘抜き紬」と言われるように丈夫でしなやかな風合いを備えています。

牛首紬は伝統の技法で糸を引き、その絡み合った部分が牛首紬独特の不均一な節となって現れているのが大きな特徴です。

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玉繭

養蚕をすると2~3%の割合で必ず出てくる、二頭の蚕が共同で一つの繭を作り上げる「玉繭」があります。
繭から2本の糸が出るため、糸を挽く際にどこかが絡まってしまい、綺麗な糸を作ることができません。
そのため通常はくず繭として扱われ、生糸を作る際にははじかれてしまいます。

昔は、それらのくず繭を捨てるのではなく、せめて自分達のためにと糸を挽き、
絡まり合った糸を使って機を織っていたのが紬の始まりだと言われています。

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手挽き糸(玉糸)

玉繭から出る複雑に絡みあった二本の糸を挽きだす玉糸づくり
この工程を「のべ引き」と呼んでいますが、これは、牛首紬にとって最も重要な工程です。

通常の繭は一匹の蚕がひたすら一本の糸を吐き続け繭を形成するため、
糸口さえ見つかれば綺麗な糸が挽けるのですが、
玉繭を形成する二本の糸は互いに複雑に絡み合っているため
糸づくりが非常に困難で、職人の経験や勘が大切となります。

難しい糸づくりの工程を経た玉糸は、弾力性や伸張性に優れ、身体に馴染む着心地や通気性の良さ、
シワになりにくいなど牛首紬の優れた風合いの根本を担っています。

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撚糸・精練・糸はたき・染め

牛首紬では、のべひきにより挽き出した糸は一度も乾燥させることなく撚りをかけます。
乾燥する前に撚糸まですることでより良い糸づくりをすることができます。

そして、精練という糸についている汚れや不要物を取り除く作業を経て、
絹本来の白く輝く糸になります

精練が終わった糸を強くしゃくり、蚕の糸質であるパーマネント状のうねりを取り戻し、
空気を多く含んだ生きた糸を作り上げる、糸はたきという工程を経ます。

その後、植物染料や科学染料を使用し糸染めを行います。

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整経・製織/はたおり

牛首紬の経糸(たていと)は約1,100本~1,200本使用しています。
「整経」という作業で、必要な本数と長さを準備します。

そして、引き杼(ひきび)を使用して織り上げます。
経糸(たていと)を上下に開口し、緯糸(よこいと)の入った杼(ひ)を左右に飛ばし
筬(おさ)によって打ち込んでいく作業の繰り返しで
そのリズムがぴったり合うことで、牛首紬が織りあがります。

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